税理士受験生に捧げる、「酒税法」を受験せよ!
税理士を目指す方は、会計2科目と税法3科目に合格しなければなりません。
税法を受験する際、多くの方は実務でよく使用される法人税法や消費税法、所得税法などを第一に検討されることでしょう。
この記事で一つだけあなたに伝えたいことは、
酒税法を受験してみてはどうだろうか
ということです。
あなたが酒税法も考えてみようかな、と思ってくれれば幸いです。
それでは早速いってみましょう!!
目次
税理士受験の「目的」を見失わない
あなたはどういう気持ちで受験勉強を始めたのでしょうか?
勉強したことを実務に役立てたいから!という方はこの記事を閉じて法人税の勉強をすることをおすすめします。
多くの方は「税理士になる」という想いから受験を始めたはずです。
いわば合格すればいいのです。
法人税や所得税に比べたら、酒税のボリュームは圧倒的に少ないです。
※主要な科目との比較は詳しく後述します
実務で使えるかどうかで科目を選ぶのにこだわる必要はありません。
自分が勉強していて楽しいかどうかで科目を選ぶと勉強がグッと楽になります。
(筆者は酒税か固定資産税か悩みましたが、お酒が好きだからと言う理由のみで酒税にしました)
酒税法を選ぶメリット
酒税法のメリットは「圧倒的にボリュームが少ない」ことです。
主要な科目である所得税と比較してみましょう。
テキストは所得税法が8冊ありますが、酒税法は2冊。計算のボリュームだけで約4倍も差があることがわかります。
あれ、理論マスター意外と分厚いな.....と思った方。気が早いです。
実は酒税法の理論マスターの約2/3ほどは過去問題集のページになっています。
実際の理論題数は
所得税・・・76題(2019年理論マスター)
酒税法・・・22題(2020年理論マスター)
と、3倍以上の差があることがわかります。
ここで一つ、知っておいてほしいことは
税法に受かりやすい科目なんてない
ということです。
「酒税法は受験生のレベルが高く、みんな理論マスターを完璧にしてくるから満点勝負だ」と言われる方がいらっしゃいますが、それは他の税法でも同じです。どの税法もほとんどの受験生が会計科目を突破した猛者たちです。また、基本論点を落としてはいけないのも全科目共通です。
※近年、酒税法の問題が簡単であったことから満点勝負と言われるようになったかもしれません。
受かりやすい科目がない以上、勉強ボリュームが少ないということは科目選択の最有力事由になりうると思います。
酒税法を選ぶデメリット
酒税法を選ぶデメリットはただひとつ。
実務との関わりが軽薄なこと、それだけです。
しかしこれについては前述したとおりなので気にすることはないと思います。
実際の勉強量は?
酒税法は、ボリュームが少ない科目なので1月から開講というケースがメインになると思います。
一応年内に講義があるコースもあるみたいですが、酒税法は1月から勉強を始め、1日2時間勉強すればかなり余裕があると考えてもいいです。
私は直前期はやることがなくなったので市販の問題集を買って解いていました。
詳しい勉強方法はまた別の記事で細かく話していきます。
大学院への道が開ける
会計2科目合格者と、会計2科目+税法1科目合格者では大きな壁があります。
それは大学院という選択ができることです。
現行の制度では、会計2科目と税法1科目(どの税法でも可)を所持していれば、大学院で執筆した論文を国税庁に提出することで税法2科目免除できるという非常にありがたい制度があります。※その他細かい要件については割愛
官報を目指すにしても、大学院ルートをいつでも選択できるという余裕が生まれるため是が非でも税法1科目は取得しておきたいです。
その1科目を、「酒税法」で検討してみてはいかがでしょうか
まとめ
いかがでしたでしょうか?
この記事で酒税受験を考えてくれるきっかけになれば嬉しいです。
酒税法はたしかにマイナーな科目で、勉強しているとなんで酒税?
と必ず言われます。
無視してください。
税理士になったもの勝ちです。